食中毒の予防(令和4年6月)

更新日:2022年11月17日

東庄町の皆様、はじめまして。4月から東庄病院で内科医として赴任しました渡邊博之です。これからよろしくお願いいたします。

前年度は木更津市の病院に勤めており、妻と0歳の娘と家族で引っ越してきました。妻はいちごが大好きで、いちごが名産の東庄町に住むことができて大変喜んでいます。いつも我が家の冷蔵庫にはいちごが常備されています。長女は独り歩きを始めそうな月齢で、緑が多い環境でのびのび育ってくれれば良いなと思っています。

さて、季節は夏に向かい徐々に暑くなってくる頃ですが、高温・多湿になると増えてくるのが細菌による食中毒です。厚生労働省によると令和2年度の食中毒の総患者数は14,613人です。食中毒の多くは飲食店で発生していますが、10%弱は家庭で発生しています。そのため家庭での食中毒の予防も非常に大切になります。食中毒の予防に関して、厚生労働省のホームページに紹介されているのでご紹介します。食中毒予防の3原則は「付けない、増やさない、やっつける」です。細菌を食品に「付けない」ためには、料理の際には手だけでなく包丁などの器具をこまめに洗う、必要に応じて熱湯などで消毒する、生で食べる野菜は肉や魚と触れさせないことなどが大事です。細菌を「増やさない」ためには、食品を買ったらすぐに冷蔵庫に入れることが大事です。冷蔵庫は内容を7割程度にしておくと、冷却効果が十分に発揮されます。細菌を「やっつける」ためには、加熱は中心部が75度で1分以上となるように十分に行い、再加熱の際も同様に行います。また、すこしでも怪しいと思った食品は思い切って捨てることも必要です。以上のことに気を付けて食中毒の予防に取り組んでいただけたら幸いです。

最後になりますが、食中毒の症状は多くは嘔吐・下痢・腹痛などです。症状がみられる場合は、受診するようにしましょう。

東庄病院医師 渡邊博之