ひざ・股関節の痛みは人口関節でよくなります(令和4年12月)

更新日:2022年12月28日

2018年から2021年まで東庄病院に勤務していた鈴木健司です。現在は、毎月第2金曜日の午後、東庄病院の整形外科を担当しています。今回は、膝と股関節の変形性関節症と人工関節手術についてお話します。

中高年の膝や足の付け根の痛みの原因として、関節の軟骨がすり減る変形性膝関節症・股関節症が有名です。軟骨が傷んですり減ると、関節の動きが悪くなったり、骨同士がぶつかって痛みがでます。人工関節置換術は、関節の傷んだ部分を金属でできた人工関節に取り替える手術です。傷んでいる部分を取り替えるので、比較的速やかに痛みが和らぐ事がこの手術の大きな利点です。

人工関節置換術の手術時間は通常1~2時間程度です。昔は3~4時間程度かかることもある手術でしたが、術前準備や手術器具の進歩により手術時間の短縮が達成できています。手術後の痛みを心配される方も多いかと思いますが、手術中は全身麻酔のため痛みは全く感じません。それに加えて、手術前に痛みを感じる神経の周りに痛み止めの薬を数種類注射することで、昔と比べても手術後の痛みは劇的に改善しました。ほとんどの患者さんは術後2週間以内に杖を使って自宅に帰ることができます。

人工関節置換術のよいところは、痛みが良くなることです。つまり、膝の痛みで困っていたり、仕事や日常生活が制限されてやりたいことを我慢している方にとって、人工膝関節手術は有効です。痛みで旅行や仕事、趣味などを我慢している方は、ぜひ人工関節置換術を検討していただけたらと思います。

私は、成田赤十字病院で整形外科医師として人工関節手術を中心に勤務しています。手術の際は、私自身が術前の診断・検査・手術・術後の経過フォローを全て行います。東庄町でも人工関節置換術を受けてグランドゴルフを楽しまれている80代の方もいらっしゃいます。もっと早く受けておけばよかったとの声もたくさん頂きます。ぜひ気軽に相談していただけたらと思います。

鈴木健司医師